編集後記|『大きい1年生と小さな2年生』をよんで——朝の一言から見えてきた「書く力」

感想文の書き方

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結論:感想文は“好きな場面→気持ち→理由”だけでも動き出す

「どう書いたらいいんだろう?」と毎回迷う感想文。
うちでは結局、“好きな場面(シーン)を洗い出して、そのときの気持ちや考えたことを言葉にしてみることで何かが回り始めました。”
たったそれだけでも、子どもの中で“書くスイッチ”が入る瞬間があるのだと思います。

読んでいたときのこと

この作品を手にしたのは、『エルマーのぼうけん』を読み終えたあと。
少し自信をつけたとはいえ、まだ「読めるかな?」と不安そうにしていました。

そんなある朝。朝食のときに何気なく「本、どう?」と聞くと、
思っていたよりもずっと読み進めていて、スラスラと感想が返ってきました。
その自然さに少し驚きました。

印象に残ったのは、からだの大きさより“心の成長”

『大きい1年生と小さな2年生』は、体が大きくて泣き虫なまさやと、小さくてしっかり者のあきよのお話です。
読んでいるうちに娘が感じ取っていたのは、「大きい・小さい」ではなく、「できるようになっていく心のこと」だったようです。

「まさや、泣かなくなったよね」
「どうしてそう思ったの?」と返すと、
「だって、もう逃げなかったから」
そんなやりとりが続きました。
短い会話でも、作品の中にある“芯”を自分の言葉でつかんでいたように思います。

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感想がスラスラ出た理由

  • 前に読んだ『エルマーのぼうけん』で「最後まで読めた」という自信があった
  • 登場人物がはっきりしていて、場面を思い出しやすかった
  • 「どの場面が好き?」の一言で、自然に感情が浮かび上がった

この日は、感想文がほとんど止まらずに書けました。
何かがつながって、感じたことを整理して書く力が少し回り出した日だった気がします。

親として気づいたこと

声をかけすぎないこと。これがいちばん大きかったです。
私がしたのは、短く聞くことと、待つことだけ。

  • 「どんな気持ちになった?」
  • 「どうしてそう思った?」
  • 「それって“勇気”って言えるかもね」

言葉を探している間、つい助け舟を出したくなりますが、
待つ時間のあとの一言のほうが、ずっと生き生きしていました。
言葉は、本人の中でゆっくり生まれるのかもしれません。

親子で試した“3ステップ”

この形に落ち着いてから、うちでは感想文がずいぶんラクになりました。

ステップやること声のかけ方
1好きな場面を一つ選ぶ「どの場面がいちばん心に残った?」
2そのときの気持ちを言ってみる「そのとき、どう思った?」
3なぜそう思ったか理由をつける「どうしてそう思ったの?」

→ 仕上げの一行:「この本を○○な人にすすめたい。」
言えたらもう、それが感想文の形になっています。

次に読みたい本

次は『ブレーメンの音楽隊』を読む予定です。
「協力して前に進む」物語で、今回の“心の成長”と自然につながります。
短いので音読にも向いていて、書く練習の延長としても良さそうです。

おわりに

感想文は、書く練習というより“感じたことを残す時間”。
そのための形が「好きな場面→気持ち→理由」なのだと思います。

親子で本を読む朝、
テーブルの上のパンくずと笑い声のなかで、
言葉が小さく芽を出しているのが見える気がしました。

参考URL

の短い対話が、学校課題(感想文)につながる設計が理想です。

FAQ

あらすじが長くなってしまいます。

“場面→感情→理由”を1セットだけ書く練習に絞ると、あらすじ過多を避けられます。

子どもが「わからない」と言うときは?

“好きだった場面ベスト1”だけ口で言って終わりでOK。翌日に書きます。

どの学年向けの本を選べば書きやすい?

人物が少なく主題が一つの作品を。『大きい1年生と小さな2年生』(中学年〜)は対比が明確で理由づけがしやすいです。

家での関わりはどのくらい必要?

1〜2分の対話×数回で十分。公的施策でも家庭読書の役割が位置づけられています。

作品理解を深める公式情報は?

出版社ページ(偕成社)で内容紹介・対象学年を確認できます。

参考URL

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